さくら通信
web版

令和5年4月号

Vol.11

2023年4月

児童養護施設さくら園 施設理念


私たちは、子どもたちが


  • 自分も周りの人も大切にできる子ども
  • 主体性を持って意思決定でき、自己表現ができる子ども
  • 困った時に相談できる子ども
  • 基本的な社会生活のマナールールが身に付いた子ども

に育ってくれるよう、日々の支援を行っています。




[園長の年中夢求⑤]
-高知龍馬マラソン考―


 いつも児童養護施設さくら園、児童家庭支援センターひだまりにご理解、ご協力を賜りまして有り難うございます。

 さて、今年2月に約3年振りとなる高知龍馬マラソンが開催されました。県外からも多くの参加者が来高し大変な盛り上がりを見せていました。今年はなんと、2名の職員が高知龍馬マラソンに参加しておりました。彼らが参加すると聞いたのは高知龍馬マラソンの数日前。全く想像もしていなかったことなので、大変驚きました。当日は「今どこ走りゆうがかな?」と子どもたちの話題になっていました。そして見事、彼らはフルマラソンの距離を完走しました。その朗報に子どもも職員もみんなが喜び、彼らの健闘と成功を称えました。私も彼らの挑戦に心動かされた一人です。私も「マラソンに出てみようかな」という気持ちになりましたが、「気持ち」を何もせずに放っておくと、それはやがて静まり、何事もなかったかのような平時の心になってしまいます。

 為せば成る 為さねば成らぬ何事も 成らぬは人の為さぬためなり

 江戸時代後期、米沢藩主上杉鷹山は家臣に教訓としてこの歌を詠み与えました。私は「人の為さぬためなり」を「己の為さぬためなり」とし、反芻しました。人には成せる力があります。遠大な距離を走り切る力があります。しかしその力はトレーニングをしないと引き出されません。完走した彼らは日々の業務の傍ら、疲れた身体をさらに動かしてトレーニングに励んでいたということです。私はこのことにとても感動し、心が揺さぶられました。私は彼らからメッセージを頂いたと思っています。

 日々の仕事や生活の中には苦しくて面倒くさいと感じることもあります。しかしそれらを背負い、やり通すことで人々に多くの感動を与えることがあります。私はそこに生きている価値があるのではないかと考えました。彼らから頂いた感動を、私も誰かに贈れるようになりたいと、そう考えたのです。恩返しではなく、恩贈り。

 というわけで、私は来年の高知龍馬マラソンに出場することにしました。子どもの中には、すぐに「無理」「出来ない」と口にする子もいます。私は私の挑戦を通してそんな彼らにメッセージを届けたいのです。
 ―『為せば成る』―

今後とも何卒、ご指導のほどよろしくお願い致します。
 どうぞ、皆様、折柄ご健康が守られますよう心よりお祈り申し上げます。
                                          社会福祉法人 同朋会
                                          児童養護施設 さくら園
                                             施設長 大坂 太一



さくら園 委員会活動紹介『第3弾』
【記録電子委員会】

 こんにちは!記録電子委員会です!
 記録電子委員会では、日々の記録業務が円滑に行えるようサポートすることが仕事です。子どもに関係する大事な記録もあるため、記録の仕方・保存方法などに気を付けています。現代ではインターネットの存在が当たり前になってきました。便利になると同時にトラブルなどのリスクも伴います。
 子どもたちが正しく安全に使用できる環境を整えたりすることも大切な役割だと考えています。
 これからも、より円滑に日々の業務を行い、安心してパソコンを使えるようにサポートしていきたいです!



【防災委員会】

 さくら園防災委員会です。
 さくら園の防災教育、災害対応に取り組んでいます。火災や地震などを想定した避難訓練や高吾北消防署による立ち会い避難訓練などを実施しています。
 災害時の備品チェック、点検や予防、検証も日々心掛けています。
 防犯面では、職員を対象とした佐川警察署の指導による防犯訓練や職員による防犯訓練を実施して、生活の安全を守るための心構えなどを学んでいます。児童の安心と安全を守るため、職員間での啓発と防災意識向上に努めています。




各棟の生活便り

男子南棟

 秋は「BBQがしたい!」と子どもたちから声があがり、日ノ瀬キャンプ場でBBQを楽しみました。釣りをする子ども、さらには「泳ぎたい」と言い出す子どももおり、秋の肌寒い中でも元気いっぱいに泳ぎ出すなど、身体を動かして過ごしていました。
 冬休みには、皆でイオンへ映画を観に行きました。翌年に高校受験を控えた子どもも、お正月はのんびりと過ごしていました。冬休みはあっという間で、学校生活の始まりが近付いてくると、気持ちを切り換えて宿題や課題に励んでいました。受験生も職員と勉強に取り組み、3月の受験では無事に希望していた高校に合格!
 一年を振り返ると子どもたちの成長を感じることが多々ありました。その中のひとつは『時間を守る』ことです。年度初めは、自分がしたい事を優先しがちだった子どもたちも、後先の行動も考えて自分なりに時間配分を決めて過ごす姿が見られるようになってきました。

男子北棟

 コロナの規制緩和もあり、また皆で食事を摂れる日常が戻ってきました。クリスマスやお正月のイベントごと、季節の変わり目にも体調を崩すことなく元気に過ごせて一安心です。
 中学3年生は第一志望校への進路を決め、無事に卒業を迎えました。3月は別れの季節とは言いますが、子どもたちにとってもたくさんのお別れがありました。別れの寂しさもありますが、また新しい出会いに期待して過ごせて行けたらと思います。
 春から進級、進学を迎える子どもたち、どんな学校生活が始まるのかワクワク・ドキドキしています。子どもと同じで職員も来年度はどんな1年になるのかな?と不安と期待でいっぱいです。



女子南棟

 冬休みは初詣に行き、今年も皆で楽しく新年の始まりをお祝いしました。
 今年は二十歳の節目を迎える子ども、小学校を卒業した子どもがおり、 二十歳の集いや卒業式では素敵な晴れ姿を見せてくれました。いつもと違う装いに子どもたちも「かわいいー♡」「私も着たいなー」とにぎやかにしておりましたが、職員は職員で立派な姿に思わず涙がポロっと出てしまいました。二十歳を迎えた子どもは退園を迎え、この春から社会人になりました。これからも温かく様子を見守りたいと思います。

女子北棟

 子どもたちは冬休みに入っても山盛りの宿題をこなしたり、夜遅くまで塾で頑張ったり、部活にも精を出すなど、とても忙しい日々を送っていました。それでも年末年始には夜更かししてテレビを観たり、おしゃべりしたり遊んだりと、のんびりゆっくりとしたお正月を過ごしました。高校受験を控えた子もおりましたが、自分のペースでコツコツと勉強し、無事に桜を咲かせることができました。




今年度の抱負




さくら園にいつもご支援くださり、本当にありがとうございます。
(令和4年2月~令和4年4月)



<ご寄付・ご寄贈・ボランティアしてくださった皆さま(敬称略・順不同)>

村田恵理子 中山忠愛 能見文子 門司一徹 前田亮 大原忍 村田幸美 吉村裕司 河合翔太 和木裕美子 
パーラーフジ ポピーフローリスト 岡村文具 あぜち食品 ㈱アサヒ物流 佐川町健康福祉センターかわせみ 
佐川町立永野保育所 未来総合研究所 宇野隆男 高知県市町村職員互助会 ㈲安全整備 三井住友海上火災保険㈱
日本児童養護施設財団 つがるにしきた農業協同組合 スカニアジャパン㈱ 篠原欣子記念財団 ㈲三宝興産 
全国シャンメリー協同組合 株式会社ファーストリテイリング 株式会社トサトーヨー 株式会社Daska & Desiree
匿名希望6名 元職員1名 退園生2名



児童家庭支援センター ひだまり

~ご挨拶~

 新年度になり、ひだまりはセンター長(さくら園 園長兼務)、相談員2名と常勤・非常勤の心理担当職員各1名の5名体制となりました。
 今年度ひだまりは新たに中国・四国地区の児童家庭支援センター協議会の会長・事務局を務めることになり、忙しくなりそうです。昨年に引き続き「子どもの食等支援事業 たんぽぽ」や「支援対象児童等見守り強化事業 さかわこどもサポート」にも力を入れ、地域のみなさまと連携をしながら、子どもたちや保護者の方に寄り添う支援を行っていきたいと考えています。
 どうぞよろしくお願いいたします。


~新任職員より~





                  〒789-1201 高知県高岡郡佐川町甲1110番地1

                       社会福祉法人 同朋会
                      https://www.douhoukai.or.jp

              児童養護施設 さくら園 TEL:0889-22-1236 FAX:0889-22-1331
           児童家庭支援センター ひだまり TEL:0889-20-0203 FAX:0889-22-1331