さくらの森
学園だより

私達の生活が大きく変化しました。

Vol.20

令和3年1月

毎年、学園だよりの春号は、桜の開花や子ども達の進路状況をお伝えしていましたが、新型コロ ナウイルス感染拡大で世界が一変し、のんびり桜を愛でる余裕が失われ、私達の生活が大きく変化しました。
マスクやアルコールは入手できず、在庫がつきかけていたところ、やっと国からガーゼマスク、 高知県から簡易紙マスクと手指用のアルコールが届きましたが、これで安心とはなりません。コロ ナとの戦いは年単位になるかもしれないと言われています。

他国のように外出禁止令は出ていないものの、緊急事態宣言が出され、家に閉じ込められた大人 も子どももストレスが溜まっています。家庭が密室化し DV や虐待のリスクが高くなり、施設に 辿り着けない子ども達のことが心配でたまりません。
さて、この混乱の中で令和 2 年度が始まり、新任指導員を 3 名迎えて常勤21名、非常勤10 名、児童 16 名でのスタートとなりました。育児休業中の職員の復帰や、新しい児童の入所もある と思いますので賑やかな一年となりそうです。
また、音楽の特別講師う~みさんに続いて、今年度から新しく美術の特別講師をお招きして子ど も達が芸術に触れる機会を増やすことになりました。

出逢いがあれば別れがある、残念ですが、さくらの森の職員として誰からも愛され信頼されてい た K 職員が退職することになりました。県外出身なので地元に帰りたいというのを引き留め引き 留め、そして K 職員自身もこの子を送りだしてからと毎年言い続けているうちに 8 年が過ぎ、、。 最後の勤務を終えて K 職員が去ったその日の夜、子ども達は布団の中で号泣し、入職以来一緒に 勤務していた職員も含め全員が翌朝は目が真っ赤だったとのこと。その日の記録を読んで私も涙が 止まらず、地元に帰ってからも、さくらの森での経験を生かして活躍されることを期待しています。

最後に法人の事業計画に「支援の質の向上」を最優先として取り組むとしています。
階層別の研修を充実させるため、外部講師の招聘や県外施設との派遣研修も計画しています。
また第三者評価を受けることで「子ども達の最善の利益」に繋がるように支援を見直します。
恒例の秋祭りは 10 月 31 日土曜日を予定しており、今年も子ども達の舞台発表やバザーを予定 していますが、8 月に高知県で開催予定の全国児童心理治療施設職員研修会は中止となり、先行き は不透明ですが改めて皆様にご案内させていただきますのでどうぞよろしくお願いいたします。

施設長 中 村 久 美

杜棟




今年はコロナの影響で、杜棟の皆で「1年間よく頑張りました」の春 の外出が出来ず、棟内で「お疲れさまでした会」を行いました。
長年杜棟を支えてくれた職員が華棟へ異動とな り、このメンバーで過ごすのも最後なんだな~と感 じながら...((>_<)しんみりするかと思いきや?!割とあっさりしている子どもたちでした★
さすが杜棟です。
新しいメンバーを迎えますが、異動になった職員には、これからも杜棟子どもたちの成長を見守ってもらう予定です。(よろしく!)

さて、杜棟の子どもたちはそれぞれの春を迎える事が出来ました。
進級、高校進学、就職と自分の道を歩んでいく事になり、新たなスタートを切りました。
新しい一歩を一緒に、そして共に成長出来たらいいな♪と思っています。

華棟


この春、晴れて新社会人として、さくらの森学園を巣立った子どもが います。
その子と私の出会いは 5 年前の丁度今ぐらいの時期で、中学校 3 年生 になったばかりだったことを覚えています。 とても引っ込み思案で、他の子どもが「先生~」と近寄ってくる中、後 ろの方で、じーっとこちらを見つめるだけでした。新任職員だった私は 積極的に関わることができず他の子どもと比べて打ち解けるまで少し時間がかかった記憶があります。
月日が経つと少しずつ話しが出来るようになり、実はとても人懐っこ かったり、よく笑ったりする子だということが分かりました。

なんとか無事に高校に合格し、心配だった毎日の登校もクリアして、少しずつ自分を表現できる ようになり、生徒会や友達関係等、園以外の居場所を見つけることができた時は、嬉しい気持ちと ちょっぴり寂しいような複雑な気持ちになったことも覚えています。

時には意見をぶつけあい、一緒に泣きながら話をしたりしたこともありました。今思うとあの時 に泣きながら自分の気持ちを一生懸命に伝えてくれたこと、私の気持ちを理解しようと耳を傾けて くれたこと...どれもが私にとって大切な時間になりました。
これから社会に出て、しんどい時もあると思いますが、さくらの森学園で頑張った日々を忘れず に、強く自分の人生を歩んでいってほしいです。

樹棟



令和元年度、樹棟では3名の子どもがそれぞれの節目を迎えまし た。
さくらの森学園の子ども達は入所後に施設内にある佐川小学校、 中学校の分教室に通うのですが、支援が進み本人の「本校に行きた い」との想いが強くなると校長先生の許可を得て、本校に登校させ てもらっています。
樹棟には小学生の M 君と中学 2 年生の R 君が本校に登校しており、M 君は本校で職員、保護者 に見守られ卒業式を迎えることができました。

次のステップへ進むために、本校登校を経て新しい環境に生活の場所を移した M 君、志望する 高校に見事合格して家庭に帰って行った Y 君とそれぞれ節目の形は違っていても、これまでにさ くらの森学園で目標に向かって一生懸命努力を積み重ねてきた結果がこの春、実を結びました。

他の子どもたちは、これまで一緒に生活を共にしてきた仲間と別れるのが寂しくて、送り出す際 には涙を見せていました。
新規場面が苦手な子ども達ですが、幸いなことに分教室の先 生の異動がなく、進級後も昨年度と同じ、子ども達のことをよ く理解してくださっている先生と勉強することができること になりました。
それぞれが自分の課題に向き合って頑張ろうと気持ちを新 たにするなど、不安がありながらも期待に夢を膨らませていま す。

令和 2 年度も樹棟では小学校、中学校を卒業する子どもがいます。自分の目標に向かって突き 進んでほしいです。
コロナが終息し来年素敵な春が訪れますように

雪遊び



「今年の冬は暖かいね」と言っていたら突然の雪景色!
小学部は休み時間に分教室の先生と一緒に園庭で雪遊びに興じました。
雪だるまを作ったり、ビニール袋を腰に 敷いて斜面を滑ったりで子ども達は大は しゃぎ。 今年は雪が降らないだろうと思っていた だけに職員は雪道の通勤にドキドキ、子ど も達はワクワクの 1 日となりました。

ある日の棟調理



食育の一環で職員と子ども達での 食事作りを時々行っています。普段は 食の細い子も「美味しい!」「おかわ り!」と残さず食べています。 男性職員も張り切って調理に励んで います。

ご支援ありがとうございました



北村鮮魚店 果樹園さかもと 木原恵美子 (株)クロスポイントアドバイザー 沖野和賀子 菊池佳代子 栗田由香里 (株)シュアティ・萩野昭子 (株)資生堂 白石慈恵 須田久美 住友カヲリ (株)ステーションクリエイト・井村啓司 西川清水 和鍼灸治療院 美容室ピアリリガロ・岡崎由也里 広田理容店 ポピーフローリスト 秀駒食肉 松田雅子 (株)三笠会館 丸岡留美子 村田幸美 吉田忠
                                      敬称略順不同 R2年 1 月〜

お正月にお節をいただきました



今年の元旦に(株)三笠会館様が2段重ねのお節を届けてく ださいました。豪華なお節に子ども達は大喜び。
中にはお節を食べるのが初めての子どももいて、楽しい美味し い新年会となりました。

余った年賀状や書き損じはありませんか?


タンスの中の切手、書損じのかもめーるや年賀状、テレフォンカード活用させていただきます!
「こんなものがあるけれど・・・」と悩んだときはさくらの森学園担当:西森にご連絡を!!
さくらの森学園への寄付金は寄付金控除対象です。どうぞよろしくお願い申し上げます。